方向オンチを直すにはどうすればいいのでしょうか。
空想地図作家の今和泉隆行さんは「方向オンチの人は空間を『右と左』で考えてしまうため、自分が向かっている方向を捉えることができていない、と言います。
スマホで地図を見るときによく使われるグーグルマップではなく、方向オンチを治したいなら情報量の多いマピオンなどの地図アプリを使うほうが良いようなのです。
今回は、今和泉隆行著『どんなに方向オンチでも地図が読めるようになる本』(だいわ文庫)より、方向オンチの解消法についてご紹介します。







方向オンチの人とそうでない人の違い


◇ ◇ ◇

方向オンチの人とそうでない人の間には、どのような違いがあるのでしょうか。


それは、場所や経路をどのように記憶しているかの違いではないかと思います。

ゆるがない方向感覚を持つには、俯瞰(ふかん)して地図を見ることができるかどうかが重要なようです。


俯瞰できる人は、地図上の情報と目の前の風景を一致させられるので、方向オンチにはなりません。
「絶対音感」ならぬ「絶対方向感覚」を持っている方もごく稀まれにいて、この感覚を持つ人はなにも意識しなくても北を感じるそうです。


では、俯瞰できない人は、なぜ方向オンチになってしまうのでしょうか。

方向オンチの方は、東西南北といった方角や方向感覚に強い苦手意識を持っているがゆえに、なんでも「右・左」で考えてしまう人が少なくないのです。
自分にとっての「右・左」で方角を記憶していると、思いもかけないところで道に迷ってしまいます。


例えば、「駅のホームから階段を上って右の改札」と覚えていたとしても、逆サイドの階段を上って右に曲がると、全く逆の方向に進んでしまいます。

改札の名前をしっかり覚えていると良いのですが、改札の名前が書いてないこともあるので、駅を出てから東西南北大体どちらの方向か覚えておくと、間違った方向には行きません。


グーグルマップなどの地図アプリを使っているときも、進行方向が上になるように地図をぐるぐる回しているうちに、どの方向に向かっているのかわからなくなってしまうこともあります。


方向オンチの人を一言で言うと、「地図のように俯瞰した全体像と目の前の光景を重ねることができない人たち」と言えるのではないかなと思います。


また、空間の捉え方以外の原因としては、方向オンチの方は、固有名詞を間違えて覚えているなど、文字情報に関係する理由が意外と多いのです。

コンビニも銀行も同じ店舗が複数あったります。

「駅前のセブン‐イレブンで」と言っても、駅前にセブン‐イレブンが何店かあったりするので、店舗名を正確に伝えたほうが良いでしょう。
目印となる店名を間違えてしまうと、全く違う場所に行ってしまうので、結果的に迷ってしまうのです。


最寄り駅が合っていればまだいいのですが、固有名詞を正確に覚えられないがゆえに目的地を間違ってしまうこともあります。

たとえば「青梅」と「青海」のように1文字目が同じで字面も似ているケースは、固有名詞を間違える悲劇の“あるある”として話題になりました。

「竹橋」と「竹芝」のように1文字目が同じで、読み方が似ているケースでは、曖昧な記憶だと間違えてしまうかもしれません。

方向オンチではない方々にとっては信じられないことだと思うのですが、意外とこういう間違いをしている方は少なくありません。


ほかにも「田端」と「田町」のように1文字目が同じで全体的に何となく似ているケースや、「鶴舞」と「舞鶴」のように字や読みの順番を間違えると全然違う地名になるケースなど、至るところに罠が潜んでいます。

自分が間違いやすいパターンを覚えて、繰り返し確認する習慣をつけると迷いにくくなります。







そこにしかない固有の情報を見つけろ

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また、方向オンチの方が迷っているときに、電話などで「いまなにが見える?」と聞かれて、わかりやすい情報を伝えられないのも問題です。


たとえば、「細長いビルが並んでいる大通りで」などと見える風景の説明をしても、そんな大通りはたくさんあります。

「駅の出口と銀行がある」と伝えても、駅の出入り口も銀行も何カ所かあることが多いので、場所を1つに絞り込めません。


固有の情報は「あれといえばここしかない」という文字情報のことです。


自分のいる場所、「ここはどこなのか」を確実につかめれば、地図を味方につけることも、人を味方につけることもできます。
だから、方向オンチの人には、そこにしかない固有の情報を見つけてくれと口を酸っぱくして伝えています。


固有の情報の例としては、信号機の下や横に付いている交差点名のプレートや、電柱に付いている「▲▲何丁目」などと書かれた住居表示版、地下鉄の新宿三丁目駅「B1」などの出口番号、ビル名やコンビニ、銀行の店名などです。コンビニや銀行はたくさんあるので、「セブン‐イレブン」や「三井住友銀行」といった社名だけではなく、店名まで確認してください。


ただ、固有名詞は意外と小さく、よく見ないと見つけられないことが多いです。

ビル名の看板は小さいですし、交差点名のプレートはすべての信号機に付いていないケースもあります。

コンビニだと看板の横に小さく書いてあるか、ドアやガラス窓に印字されているかで、見えにくいことも多々あります。


はじめは探しにくいかもしれませんが、法則を覚えれば見つけやすくなるので、こうした情報にピントを合わせるよう意識して生活してみてください。


他にも、道に迷いやすいシチュエーションとして、風景を見て道を覚えていると、夜になったときに迷うことがあります。


昼に目立っていた建物や樹木も、夜になると暗くなって見えなくなる一方で、コンビニや車など、光るものだけが目立つので、昼と夜とでは見える景色が変わってしまのです。

こうした問題も、目印となる固有名詞を覚えれば解決するので、「夜でも目立つもの」を覚えておくと迷いにくくなります。

昼夜問わず目印になるものは、基本的には信号機の横の交差点名のような文字情報、スーパーや大型店の大きな看板などは、暗くても見えるでしょう。
24時間営業していて、夜も看板が点灯するという意味では、コンビニ。
郊外のコンビニはとくに看板が大きいですね。


いずれにしても、「夜は暗くなる」ということを念頭に置いておけば、見える景色が変わっても迷う確率は減らせるのではないかと思います。


あとは、行きと帰りで見える景色が変わることに注意したほうがいいようです。


たとえば、行きに「T字路に突き当たって右」と覚えていても、帰りはT字路に突き当たることはありません。
なので、帰りに左に曲がるポイントを覚えておかないと、元来た道に戻れなくなってしまいます。

昼夜の景色の違い以上に、行き帰りの景色の違いには注意しましょう。


行き帰りで景色が変わることに関して言えば、進行方向前面にだけ向いている看板や案内は行きに見えていた面が帰りには見えなかったりするので注意が必要です。

行く時に、帰りのことを考えながら進むと良いでしょう。





方向オンチを卒業するための3つのポイント

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グーグルマップを使うと、思ったよりも目的地に到着するまで時間がかかってしまうことがあると思いますが、グーグルマップは検索結果が最も映えるようにしてあるので、地図そのものはあくまで背景で、検索しない状態だと読める情報は少ないのです。

さらに、グーグルマップをはじめとした欧米の地図は住所表記に必要なストリート名を重んじているので、道路上にストリート名を書くために実際には細い道路が太く描かれることもあります。
道路の太さが実態と違うことが多いのと、引いて見ると細かい道路が省略されて、どのくらいのスケールで見ているか分からなくなり、実際の距離感がつかみにくいのです。


見た目の情報量が多く、施設の種類別に色分けがされているのが最大の特徴で、地図アプリの中では「紙地図要素」が最も強い、おすすめなのが「マピオン」です。
道路の太さも拡大すると実際の道幅に合わせて描かれているので距離感が狂いにくいと思います。

建物も最初から書き込まれていて、線や文字、人の多いところは人が多く、少ないところは人が少ないとわかります。
検索しない状態で見えている情報量は、グーグルマップよりもマピオンのほうが圧倒的に多いです。


グーグルマップは「今日はどうしてもイタリアンのランチを食べたい」などと目的がはっきりしているときに便利です。
「イタリアン ランチ」で検索すれば、該当する店がヒットして選択肢を提示してくれます。


一方で、「次の予定までに2時間あるけど何をして時間をつぶそう」などとすることが決まっていないときにはマピオンがおすすめです。
マピオンの地図上には、大型商業施設やファミレスのアイコンが全部載っていますし、地図の色と情報の密度でどんな街なのかがザッと把握できます。


マピオンは、知らない街の特徴をザッとつかんで、「目的地を探す地図」と言ってもいいですね。



【方向オンチを卒業するための3つのポイント】



1.まずは固有名詞を正確に覚えること。


方向オンチというのは実は文字情報を正しく記憶できないことに起因しているんじゃないかと思うほど、固有名詞を正確に覚えられない人が多いのです。
逆に、固有名詞を正確に覚えれば、方向感覚が改善されなくても、正しい情報を検索できたり、知っている人に正確な情報を聞くことができるので、道に迷うことはかなり少なくなるんじゃないかなと思います。


2.マピオンなどの紙地図要素の強い地図を見て地図感覚を養うこと。


地図感覚は1回では養われず、繰り返しのトレーニングが必要です。
紙地図に近い地図を5回、10回と使っていくと、地図模様が覚えられるようになって、別の場所に行っても「10分くらいかな」と距離感がつかみやすくなります。


3.目的地が決まったら、行く方向の方角をなんとなく意識すること。


駅からの方角、お店に入るときにも方角を意識していれば、帰りにどちらに進むべきかで迷うことはないのですが、難しい場合は来た方向だけでも覚えておくと迷いにくくなります。


これらを実践することで検索に頼らずに、地図感覚を身に付けられるでしょう。





まとめ

私自身、「絶対方向感覚」はないですが、地図を俯瞰してみることはどちらかと言えば得意なため、初めての場所でもあまり迷わず、待ち合わせの時間厳守でたどり着けます。
反対に私の娘がまったく地図を俯瞰して見ることができないので、待ち合わせをしても、時間通り果たして待ち合わせ場所に現れるのか、いつもハラハラして待つ感じです。
これは生まれもった感覚のようで、説明しろと言われてもうまくできませんが、苦手な人でも努力次第でちゃんと地図が読めるようになるのですから、実践してみる価値はあると思いますよ。

どんなに方向オンチでも地図が読めるようになる本

筆者プロフィール

こらっと

大阪生まれ。団体職員兼ライターです。
平日は年季の入った社会人としてまじめに勤務してます。
早いもので人生を四季に例えたら秋にかかる頃になり、経験値は高めと自負しています。
このブログがいきいき生きる処方へのきっかけになれば幸いです。

お問合せはこちらで受け付けています。
info.koratwish@gmail.com


海外からの人材受け入れ団体職員として働いてます。
遡ると学生時代のアルバイトでアパレルショップの売り子から始まり、社会人となってから広告プロダクションでコピーライターとして働きました。
結婚・出産を経て、印刷会社のグラフィック作業員として入社。
社内異動により⇒画像・写真加工部⇒営業部(営業事務)⇒社内システム管理者と、いろんな部署を渡り歩きましたが、実母の介護のためフルタイムでは身動きが取れなくなり、パート雇用として人材受け入れ団体に時短勤務転職しました。

2019年実母が亡くなり、パートを続ける理由がなくなったため物足りなさを感じる毎日でしたが、年齢の壁など一顧だにせず(笑)再びフルタイムで働きたい!と就活し続けた結果、別の人材受け入れ団体に転職しました。
責任も増えましたが、やりがいも増えました。

デスクワーク経験が長く、Office関係の小ワザや裏ワザ、社会人としての経験を共有できれば幸いです。

家族構成は夫がひとり、子どもがひとり
キジ猫のオス、サバ猫のメスの5人家族です。

趣味は、読書、語学学習、ホームページ制作などなど
好奇心が芽生えたら、とにかく行動、なんでもやってみます。

猫のフォルムがとにかく大好きで、
神が創造した生物の中で一番の傑作だと思ってます。
ちなみに「こらっと(korat)」は
タイ王国のコラット地方を起源とする
幸福と繁栄をもたらす猫の総称です。




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