子どもの立場では、親が亡くなったときのことはあまり考えたくないものですが、いつかそのときはやってきます。
親が亡くなったあとにやることはたくさんあり、手順を間違えるととんでもない損害を招くことになります。
今回は親が元気で生きているうちにやっておきたいこと、どんなことに注意すればいいのかをご紹介します。





親の生前にやっておくべきこと


1.相続財産の分割方法を明確にしておく

きょうだい・親戚間での相続財産争いを回避したいなら、相続財産の分割方法を明確にしておくことが必要です。
そのためには親が元気なうちに遺言書の作成をしてもらうのが望ましいのですが、まだまだ現代の日本においては遺言書を書いている人は少ないのが現状です。


遺言書を残してもらうことは「死に向かい合うための準備」と考えられがちで、なかなか自分の親に伝えにくいものです。
しかし、遺言書は元気なうちに書かなければ、意思能力が欠如し、気が付いた時には作ることができなくなってしまうかもしれないので、思い立った時がタイミングだと思って頼んでみてください。


また、遺言書を書いたとしても遺言書の形式自体が整っておらず、その遺言書自体が無効になってしまうケースも少なくありません。
そうなるとせっかくの遺言書が火種となり、かえって遺族間で揉め事になってしまうケースもあります。


遺言書は書いてもらうだけではなく、「揉めない遺言書」であることが重要です。



2.相続人の当面の生活費や納税資金を確保しておくこと

相続人の当面の生活費や納税資金を確保しておくことも大切です。
生命保険の死亡保険金は、保険金受取人の請求によって速やかに支払われるので、すぐに現金を確保することができます。


納税資金を確保がなぜ必要なのかというのは、相続が発生すると10ヶ月以内に相続税の申告、納税をしなければいけないからです。
相続人に自前で相続税を納められるだけの預金や上場株式があればいいですが、相続財産の大半が土地という場合には、納税が問題になり、土地を売却して納税資金を作るか、土地そのもので納税する(物納)かになります。


納税がスムーズにできるように考えるのも、財産を残す人の義務だと言えるでしょう。



3.相続財産の評価を把握しておくこと

最後に、相続財産の評価を把握しておくことです。

相続税の計算の基礎となる相続財産として評価されるのは、次のようなものがあります。


・預貯金
・上場株式
・上場されていない会社の株式
・家屋
・土地
・宅地
・借地権
・貸宅地
・貸家建付地
・農地
・ゴルフ会員権
・書画・骨董
など


そもそも相続税がどれだけ課税されるかを知らなければ対策はできません。

相続財産の評価は、原則として相続開始日(被相続人が死亡した日)の時価で行われるため、事前に正確な課税額を算出することはできませんが、おおまかな財産について、その評価のあらましを把握しておくことが大切です。





情け容赦なく口座は凍結される

◇ ◇ ◇

時折、銀行の窓口で亡くなった人の預金口座をめぐり、「出して」「出せません」という押し問答が繰り広げられます。


銀行は預金名義人の死亡を知ると、即座に口座を凍結します。


銀行が口座を凍結したら、たとえ親の預金口座であっても引き出せなくなります。
電気やガス、水道料金を口座引き落しにしていた場合は、それも停止されます。


相続人が故人の預金を引き出せなくなる理由は、亡くなった時点で預金は相続人全員の共有財産となり、銀行はたとえ相続人からの要請であっても、必要な手続き無しでは預金を払い出せなくなるのです。

凍結された口座から預金を引き出すためには、一般的に次の書類の提出を求められます。


・遺産分割協議書
・遺言書
・相続人全員の印鑑証明書
・相続人全員の戸籍謄本


つまり遺産分割が終わるまでは、口座は凍結されたままになるのです。


現在は凍結口座から預金の一部を払い出すことが認められていますが、しかし、こうした事態に陥らないためにも、事前に準備をしておく必要があります。


銀行口座は死亡届を出しただけでは凍結されません。
金融機関が名義人の死亡を把握しなければ、口座が凍結されることはないのです。

なので事前の対策としては、親の了承を得て、預金から介護費用や医療費、葬儀などのお金を借りておく方法があります。

その際、使用した金額の領収書を必ず取っておき、支払ったお金がいくらなのか誰が見ても分かるようにして、相続の時に精算します。
こうしておけば、逝去後すぐに、多額のお金を親の口座から引き出す必要はなくなります。


また、亡くなった後でも、金融機関が名義人の逝去を知る前に、お金を引き出しておく方法もあります。

但し、これは相続人が複数人いる場合、独断で多額のお金を引き出すことで、親族間のトラブルに発展しかねないので、事前に相続人同士でしっかり話し合いをしておくことが必要です。
また、一度に多額のお金を引き出すと、金融機関から特殊詐欺などの被害を疑われて、名義人に電話連絡などが入ることもあり、その際、名義人が亡くなったので葬儀費用として使ったことを金融機関に話すと、その時点で口座は凍結されます。







親族が亡くなっても、すぐにやらないほうがよい行為

●遺言書を開封する


故人が書いた遺言書がある場合は、内容がどんなに気になっても、勝手に開封してはいけません。

遺言書は、家庭裁判所で相続人の立ち会いの下で開封しなければならないことが法律で定められています。
これは、遺言書自体が本物かどうか、誰かにとって都合のいいように書き換えられていないかを確かめるためです。


たとえ遺言書を生前から預かっていたとしても、勝手に開封してはいけません。

家庭裁判所に提出せずに開封してしまうと、5万円以下の罰金を科せられる可能性があります。



●故人の携帯電話を解約する


もう使うことがないからという理由で、故人が使っていた携帯電話をすぐに解約しようとする人も多いようです。
しかし、亡くなったことを新聞や人づてで知った知人や友人が、遺族に連絡をとるために故人の携帯電話に連絡をしてくることがあります。


短くても亡くなってから1ヵ月ほどは解約せずに、携帯電話に連絡がきたときに遺族が対応できるようにしておいたほうがよいと思われます。




まとめ

遺産を相続する場合には、故人が保有していたプラスの財産だけでなく、借金などのマイナスの財産も含めて、遺族が受け継ぐことになります。
相続対象は、金銭や土地だけでなく、権利や義務にも及ぶため、借金の保証人の立場や、未払いの税金なども引き継いでしまいます。
故人の資産を相続しても負債を補うことが難しい場合は、相続の一切を放棄する「相続放棄」か、まだ判明していない借金などが残っている可能性がある場合の手段として資産の範囲でのみ負債を引き継ぐ「限定承認」かを選びます。
凍結されている口座の預金額が、負債と比べてあまりに少ない場合は、相続を放棄するか限定承認するかをよく考えて、専門家の意見も聞いてから手続きをすることをおすすめします。

筆者プロフィール

こらっと

大阪生まれ。団体職員兼ライターです。
平日は年季の入った社会人としてまじめに勤務してます。
早いもので人生を四季に例えたら秋にかかる頃になり、経験値は高めと自負しています。
このブログがいきいき生きる処方へのきっかけになれば幸いです。

お問合せはこちらで受け付けています。
info.koratwish@gmail.com


海外からの人材受け入れ団体職員として働いてます。
遡ると学生時代のアルバイトでアパレルショップの売り子から始まり、社会人となってから広告プロダクションでコピーライターとして働きました。
結婚・出産を経て、印刷会社のグラフィック作業員として入社。
社内異動により⇒画像・写真加工部⇒営業部(営業事務)⇒社内システム管理者と、いろんな部署を渡り歩きましたが、実母の介護のためフルタイムでは身動きが取れなくなり、パート雇用として人材受け入れ団体に時短勤務転職しました。

2019年実母が亡くなり、パートを続ける理由がなくなったため物足りなさを感じる毎日でしたが、年齢の壁など一顧だにせず(笑)再びフルタイムで働きたい!と就活し続けた結果、別の人材受け入れ団体に転職しました。
責任も増えましたが、やりがいも増えました。

デスクワーク経験が長く、Office関係の小ワザや裏ワザ、社会人としての経験を共有できれば幸いです。

家族構成は夫がひとり、子どもがひとり
キジ猫のオス、サバ猫のメスの5人家族です。

趣味は、読書、語学学習、ホームページ制作などなど
好奇心が芽生えたら、とにかく行動、なんでもやってみます。

猫のフォルムがとにかく大好きで、
神が創造した生物の中で一番の傑作だと思ってます。
ちなみに「こらっと(korat)」は
タイ王国のコラット地方を起源とする
幸福と繁栄をもたらす猫の総称です。




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似顔絵は、「似顔絵メーカー」で作成しました。