便秘といえば若い女性に多いイメージがあるかもしれませんが、高齢になると男性にも増えてきます。
日本人の男性の便秘は50代から増え始め、75歳以降では男女でほぼ同じ割合になります。高齢になると便秘がちになるのは、男女ともに共通の悩みといえるでしょう。
それは若い頃に比べて、次第に食事の量が減ってくることや加齢に伴って腸の働きが低下すること、排便するときに必要な腹筋や肛門括約筋が弱って、便を押し出しにくくなることなどが原因です。
今回は、高齢者の便秘の改善に役立つヒントをご紹介します。




たくさん便を出すには「食物繊維」がカギ


◇ ◇ ◇

しっかり食べてたくさん便を出すことは、健康につながりますが、そのためには食物繊維の摂取がカギになります。


日本人の平均食物繊維摂取量は1日あたり14g前後と推定されており、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、1日あたりの目標量を18~64才で女性18g以上、男性21g以上としています。


食物繊維には、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維があり、水溶性食物繊維は熟した果物や海藻類、オクラや納豆などのねばねばした食品に多く含まれています。

一方、不溶性食物繊維は、いもなどの穀類やごぼうなどに多く含まれています。


摂取するときに気を付けたいのは、水溶性食物繊維が多く含まれる食品は、不溶性食物繊維を含む食品より数が少ないので、意識して水溶性食物繊維を摂取することです。



では、具体的に何を食べれば効果的なのでしょうか。


実際にはオクラやめかぶなど、粘り気のある水溶性食物繊維を中心に食べて、不溶性食物繊維が豊富なブロッコリーやごぼう、切り干し大根などの野菜やきくらげ、しいたけなどのきのこ類、豆類、アボカドやアーモンドなどを組み合わせる形での摂取が効果がよく表れるそうです。

また、食べるときはよく噛んでゆっくり食べることを意識しましょう。






日常的に摂り入れたいオリーブオイル


もち麦や雑穀などは水分を引っ張って、大便のかさを増す効果があります。

以前は味が悪かったのですが、いまはおいしい雑穀が市販されているので、白米にもち米やスーパー大麦を加えたり、食パンの代わりに全粒粉パンやライ麦パンを食べたりするととても効果的です。


私も『はくばくの国産もち麦』を愛用しています。
白米だけのご飯よりも、プチプチとした食感と麦の風味が素朴でとてもおいしいのでお勧めですよ。


また、果物のなかで水溶性食物繊維と不溶性食物繊維のバランスがすぐれているのはキウイフルーツとりんご。
ビタミンやミネラルも豊富に含まれています。


便秘に最も効果的なのはオリーブオイルで、1日大さじ2杯を摂ることがおすすめ。

特に納豆にオリーブオイル大さじ1杯をかけて食べると効果抜群なのだそう。


あと、意外なところでは甘酒も便秘解消に役立ちます。
米麹由来でもと酒粕由来でもどちらの甘酒でもOK。


便秘がちで悩みのある方は、ぜひ試してみてくださいね。






運動不足も便秘の原因

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スムーズな便通のためには身体を動かすことも欠かせません。

便通をスムーズにするためには、腸の周りにある腸腰筋(大腰筋、腸骨筋)といったインナーマッスルを鍛えて、筋力で腸を圧迫して大便を出させることが必要です。


「出したのにまだ残っているような気がする」という便秘を弛緩性便秘といいますが、これはインナーマッスルが鍛えられていない運動不足が要因だと考えられます。


運動は適切な腸の活動にとって非常に有効で、2020年に岡山大学大学院の森田英利さんが発表した論文では、運動が腸内細菌の構成を変化させ、有益な代謝系を持つ『腸内細菌叢(そう)』に変化させることが報告されています。


デスクワークや、新型コロナの影響で導入されたリモートワークなどで慢性的な運動不足に陥っている人は、まずは毎日歩くことを心がけたいものです。


エレベーターを使わず階段を自分の足で上り下りしたり、普段より少し早歩きするなどの日常生活の習慣をつくることが大切です。

その上で朝は早めに起きてトイレの時間を設けるなど、運動とトイレの時間を普段の生活のなかに組み込むことを心がけましょう。


和食と同じく健康食の地中海食を摂るイタリアでは、食後に家族や知人と散歩する習慣があるそう。

食事で上がる血糖値の上昇を運動によって抑え、腸の動きを活性化するのだとか。

日本でも食事の直後に30分程度の散歩をすることがおすすめのようです。


運動にはダイエット効果もあるので体のためには一石二鳥ですね。


特に高齢になるとトイレに行く回数が増えることを恐れて、あまり水分をとらなくなります。

すると水分が足りず便が硬くなって便秘になります。

食事の量が減ることで、水分摂取の機会が減るので、高齢者はこまめな水分補給も忘れずに。


やはりしっかり食べて、運動と水分補給を加えてよい排泄を導いていくのが王道のようです。

人間の体は、当たり前のことをすれば健康になるようにできているのですね。






まとめ

年齢とともに食が細くなるのは自然なことかもしれませんが、便秘の解消には「しっかり食べて、たくさん出す」のが大切なようです。
私の母もひどい便秘のときに自力で排せつできず、私がトイレ介助をしましたが、介護される側にとってトイレの介助は実の娘といえどもとても恥ずかしい様子でした。
自力でスムーズな快便のためにも、「雑穀」、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維のバランスがすぐれている、「キウイフルーツ」「りんご」そして「オリーブオイル」を習慣的に摂り続けようと思っています。
便秘の原因となる運動不足解消に、食後は散歩を心掛けると、気持ちよく毎日のお通じがやってくる日も近いのではないでしょうか。

筆者プロフィール

こらっと

大阪生まれ。団体職員兼ライターです。
平日は年季の入った社会人としてまじめに勤務してます。
早いもので人生を四季に例えたら秋にかかる頃になり、経験値は高めと自負しています。
このブログがいきいき生きる処方へのきっかけになれば幸いです。

お問合せはこちらで受け付けています。
info.koratwish@gmail.com


海外からの人材受け入れ団体職員として働いてます。
遡ると学生時代のアルバイトでアパレルショップの売り子から始まり、社会人となってから広告プロダクションでコピーライターとして働きました。
結婚・出産を経て、印刷会社のグラフィック作業員として入社。
社内異動により⇒画像・写真加工部⇒営業部(営業事務)⇒社内システム管理者と、いろんな部署を渡り歩きましたが、実母の介護のためフルタイムでは身動きが取れなくなり、パート雇用として人材受け入れ団体に時短勤務転職しました。

2019年実母が亡くなり、パートを続ける理由がなくなったため物足りなさを感じる毎日でしたが、年齢の壁など一顧だにせず(笑)再びフルタイムで働きたい!と就活し続けた結果、別の人材受け入れ団体に転職しました。
責任も増えましたが、やりがいも増えました。

デスクワーク経験が長く、Office関係の小ワザや裏ワザ、社会人としての経験を共有できれば幸いです。

家族構成は夫がひとり、子どもがひとり
キジ猫のオス、サバ猫のメスの5人家族です。

趣味は、読書、語学学習、ホームページ制作などなど
好奇心が芽生えたら、とにかく行動、なんでもやってみます。

猫のフォルムがとにかく大好きで、
神が創造した生物の中で一番の傑作だと思ってます。
ちなみに「こらっと(korat)」は
タイ王国のコラット地方を起源とする
幸福と繁栄をもたらす猫の総称です。




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