猫の飼い主さんなら、毎日飼い猫のお世話でウンチのお掃除をしていることでしょう。
そのとき、ふと猫のウンチについて疑問に思ったことはありませんか?
例えば、ウンチをしたあとに、急にハイになって走り回ったり、猫のウンチはすごく臭い気がして消臭スプレーをシュッシュしたり…。
ちょっとしたことですが、気になってしまうんですよね。
今回は、そんな猫のウンチにまつわるナゾを解き明かしていきたいと思います。





猫がウンチハイになる理由


◇ ◇ ◇

猫がウンチをしたあと、急に走り出したり、ハイになるのはなぜなのでしょうか。
多くの猫に見られる行動なのですが、実はこれといった原因が解明されているわけではないのです。


理由その1

猫は排便時にとても無防備な状態になるため、野生に暮らしていた時代、周囲の敵から身を守るため、排便後にはなるべく早くその場を離れたい、遠くに逃げたいとするからだといわれています。
天敵やライバルに生活場所がバレないように、猫は縄張りの遠いところで排泄する習性があったそうです。
なので、用が済んだらダッシュでその場を立ち去る習性が残っているというのです。



理由その2

上の説とは逆に、野生時代はマーキングのため、トイレは通り道や高い場所でしていたという説があります。
目立つところに排泄物を置いて、周りを牽制していたというわけです。
ただ、目立つ場所で排泄するのはとっても危険なため、用が済むと安心して元気になるという理由です。



理由その3

野生ではどこで排泄行為をしようとも、弱い部分を丸出しにして、途中で止められない行為をしているわけですから常に危険が伴います。
排便中に敵に襲われることなく無事に用が済むと安心して元気になるという説です。



理由その4

野生時代とは関係なく、身体の機能の問題からウンチハイになるという説です。
排便中は副交感神経が刺激されるため、用が済むと交感神経が活発になってハイになるのだそう。
ちなみに、人間の排便も副交感神経と関係しており、旅行中は便秘になるという人が多いのは、旅行中はストレスが多く、交感神経が優位になっているため便意が起きず、帰宅してほっとすると副交感神経が優位になってトイレに行きたくなるという理由です。

ただ、まだまだ猫のウンチハイには、ナゾが多いのが現状です。







猫がウンチを隠したがるワケ

猫はウンチをしたあとに、隠すような素振りを見せますが、これもウンチハイと同様にこれが原因だと解明されているわけではないのですが、おそらくこのような理由からというものをいくつかご紹介します。


理由その1

猫がウンチを隠す理由のなかでも有力なのが、敵に存在を知られたくないからという理由です。

自然のなかを歩いていると動物のウンチを見かけることがありますが、それによって、この道を通ったことやこの周辺で生活していることいが敵に予想されてしまいます。
つまり、ウンチを放置しておくと、敵に見つかりやすくなるのでウンチを隠しているのです。

また、反対にウンチを放置していると、獲物になる小動物も猫のウンチを見つけて、慌てて逃げるかもしれません。
つまり、ウンチを隠すことは「敵から身を守る」「獲物に存在を悟られない」というふたつのメリットがあるのです。

そんな野生の習性から、猫は砂をかけてウンを隠すのではないかと考えられています。



理由その2

自分はボスよりも弱いというアピールがしたいのも理由のひとつと言われています。
そもそも猫は単独行動の動物なのですが、都会に住む猫達にはボスが存在し、下っ端の猫はウンチを隠す行動が見られ、逆にボス的地位にいる猫は敢えてウンチを放置して自分の存在感をアピールするということが、近年の野良猫の生活の調査で分かったそうです。

昔の自然界では、他の猫のことをボスと認めることはあまりありませんでしたが、現代の野良猫社会では猫の数も多く、同じエリアに住む猫もたくさんいます。
特に、都市部では少し歩けば他の猫と遭遇し、ケンカや睨み合いで優劣をつけることが頻発します。基本的に群れの行動ではないので「リーダー」とは違いますが、ケンカが強い猫は「ボス」的存在として一目置かれることになると思われます。

排泄物をそのまま放置すると、テリトリーを主張していると勘違いされ、強い猫に睨まれることを恐れてウンチを隠したい気持ちが働くのかもしれません。
室内飼いでも多頭飼いしている場合には、ボスのような強さを見せる猫はウンチを隠さないことおもあるそうです。

また、一般家庭で飼われている猫にとっては、食事をいつも与えてくれる飼い主さんがボスと言えるでしょう。
「自分は地位が下なので…」と遠慮がちにウンチを隠しているのかもしれませんよ。



理由その3

野生猫のウンチやオシッコのなかには、他の猫に伝染する病原菌がたくさん含まれています。
一般家庭で飼われている猫ちゃんが、散歩で外出した後に感染症にかかるリスクがあるのはこのためです。
ウンチに含まれている寄生虫が体内に入ると、重症な病気にかかることもあるので注意が必要です。

自然界で生き抜いてきた猫たちは本能的に「ウンチに触れると病気になるかも」と理解していると考えられています。
猫のウンチは臭いので、自分の強烈な排泄物のニオイで、本能的に「これは放置してはダメなもの」と隠して身を守っているのかもしれません。



理由その4

前述の病原菌の理由に似ていますが、ニオイがくさくてイヤだと感じる、綺麗好きな本能による理由かもしれません。
猫は、綺麗好きな動物として知られており、そのため、強烈なニオイを発するウンチが自分のテリトリー内にあることが許せないと感じるのかも。
砂でウンチを隠すとニオイが緩和されるので、本能的に隠している可能性があります。






猫のウンチは犬と比べて臭い?

たくさんの種類の動物のなかでも、猫の排泄物の臭さはランキング上位に入るであろうということは、愛猫家の方なら納得いただけると思います。
私自身、毎日トイレの掃除をしていて、「確かに臭いよなぁ」と思い当たるところがあります。

猫のウンチが臭い理由には、猫が肉食動物ということに関係しています。
肉食動物はタンパク質が不可欠と言われていて、猫用のキャットフードには『たんぱく質』が多く含まれています。
猫は人間の5倍近くのタンパク質量が必要なのです。
つまり、猫のウンチは主にたんぱく質が腐敗してできているのため、犬のウンチよりも臭いといわれるのです。

また、猫は綺麗好きな動物なので、自分で毛づくろいして体を洗ったり、体臭を抑えたりしています。
猫のウンチが臭いのは、猫が自分の体から発するニオイをグルーミングによって自力で抑えるという行動にも関係しています。
体臭を発しない分、体のなかから直接出ていくウンチが臭くなるのです。



まとめ

ウンチハイになっちゃうのも、排便後にウンチを隠したがるのも、野生時代の名残である説が濃厚のようです。
また、人間もそうですが、腸内環境が悪くなるとウンチのニオイは強烈になります。
飼い猫のウンチの臭いがあまりにも強烈な場合は、腸内環境に問題があるのかもしれません。
「便秘・下痢」といったウンチの異常が見られたり、免疫が下がったりと病気にかかりやすくなるので、注意が必要です。
腸に良いとされている乳酸菌の入った食べものやオヤツ、猫用の乳酸菌サプリメントなどを食事に摂りいれてみると、ニオイが軽減されるかもしれませんよ。

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筆者プロフィール

こらっと

大阪生まれ。団体職員兼ライターです。
平日は年季の入った社会人としてまじめに勤務してます。
早いもので人生を四季に例えたら秋にかかる頃になり、経験値は高めと自負しています。
このブログがいきいき生きる処方へのきっかけになれば幸いです。

お問合せはこちらで受け付けています。
info.koratwish@gmail.com


海外からの人材受け入れ団体職員として働いてます。
遡ると学生時代のアルバイトでアパレルショップの売り子から始まり、社会人となってから広告プロダクションでコピーライターとして働きました。
結婚・出産を経て、印刷会社のグラフィック作業員として入社。
社内異動により⇒画像・写真加工部⇒営業部(営業事務)⇒社内システム管理者と、いろんな部署を渡り歩きましたが、実母の介護のためフルタイムでは身動きが取れなくなり、パート雇用として人材受け入れ団体に時短勤務転職しました。

2019年実母が亡くなり、パートを続ける理由がなくなったため物足りなさを感じる毎日でしたが、年齢の壁など一顧だにせず(笑)再びフルタイムで働きたい!と就活し続けた結果、別の人材受け入れ団体に転職しました。
責任も増えましたが、やりがいも増えました。
デスクワーク経験が長く、Office関係の小ワザや裏ワザ、社会人としての経験を共有できれば幸いです。

家族構成は夫がひとり、子どもがひとり
キジ猫のオス、サバ猫のメスの5人家族です。

趣味は、読書、語学学習、ホームページ制作などなど
好奇心が芽生えたら、とにかく行動、なんでもやってみます。

猫のフォルムがとにかく大好きで、
神が創造した生物の中で一番の傑作だと思ってます。
ちなみに「こらっと(korat)」は
タイ王国のコラット地方を起源とする
幸福と繁栄をもたらす猫の総称です。




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