今年もコロナウイルスに振り回されて、あっという間に迎えた慌ただしい年の瀬。
毎年忙しさにかまけて過ごしていると、年末年始をじっくりと味わうこともなくありがたみも薄まってしまいます。
せっかくの年の大節目ですから、暮れゆく年に思いを馳せ、新たな一年をじっくり迎えたいと思いませんか。
年末年始の味わいを噛みしめるためにも、各種行事の起源についてご紹介させていただきます。







年末の大掃除は10日もかける大仕事

年末といえば大掃除。

1年間溜め込んだ部屋の汚れをきれいにする、あまり積極的にはやりたくない面倒なイベントのひとつかもしれません。
しかし実は、年末の大掃除は自分のためのものではないのだとか。

本来の意味は新年に歳神様をきちんとお迎えできるようにと行う、新しい年を迎えるためのおもてなしイベントなのだそうで、昔は大掃除にたっぷり10日以上かけていたのだとか。
今では仕事納めの関係で、年末28日あたりから大掃除を始める方が多いのですが、江戸時代のころには12月13日あたりから『ことはじめ』といって年始に向けた準備を始めていたのです。

年末なのに「はじめ」とは少々不思議な気もしますが、新年を迎える準備をする「正月ことはじめ」であるから正しいのだそう。
年末は「今年の終わり」ではなく「新年の始まり」だったのです。

『ことはじめ』から、松の内が明けるまでがおよそ1カ月あるため、これが『正味1カ月』で『正月』になったという説もあります。







昔の「おせち」は酒の肴

昔は『ことはじめ』から10日以上の準備を経て、ようやく年越しと元旦を迎えていました。
それだけ十分に時間をかけて新年の準備をしたのですから、お正月のおせちもきっと豪華だったに違いないと思われますが…。

実は、昔のおせちはほとんど全てお酒の肴でした。

年が明けると、親戚やお世話になっている人のところへお年賀のご挨拶に行ったり来たりするので、当然宴会が始まるわけです。
来客のたびに食事の用意をしていては慌ただしい、ということでお酒にあう肴をあらかじめ準備しておいたのだそう。

おせち料理は、酒飲みにとっては垂涎ものだったようです。
今でも煮しめや数の子などお屠蘇に合うおせち料理は多いですが、伊達巻や栗きんとんなど甘味が貴重だった時代は、今以上に塩辛い酒の肴が重箱の中で幅をきかせていたのでしょうね。
今ではお歳暮に塩鮭を贈る人も少なくなってしまいましたが、地方によっては塩鮭や鰤などを台所に吊るして、お正月のあいだ少しずつ削ってはお酒と一緒に楽しんだようです。そういえば、今は見かけなくなりましたが、私の幼いころはデパートのお歳暮コーナーに立派な塩鮭が並べてありましたね。







大切に使ってほしいなら「御歳魂」と書こう

大人になりお歳暮のやりとりをするような年齢になったなら、お年玉だってもらう側からあげる側になっていきます。
子どもたちに大切に使ってもらうためにも、気の利いた渡し方をしたいところです。
ポチ袋に「お年玉」と書いて渡す方が多いと思いますが、2022年は古い漢字表記にしてみてはどうでしょう。

昔、お年玉がお金ではなくお餅だったというのは各地に伝わる話ですが、このお餅は『歳神様の御魂』のおすそ分けを表現しているものです。
歳神様の御魂をおすそ分けしていただく、と言う意味から「お年玉」は「御歳魂」と書いていたのです。

渡した子どもたちから「これ、なんて読むの?」などと言われればこっちのものです。
この逸話をしっかり伝えることで、普段のお小遣いとは違う、ちょっと特別なものなのだと理解してもらうきっかけになるかもしれません。

慣習や漢字の表記などは歴史とともにゆっくり変化していくのが常ですが、本来の意味や往事のあり方を知っていれば、ありがたみも増してくるのではないでしょうか。






まとめ

今回の記事はお役に立ちましたでしょうか。

2021年もコロナで明け、終息の見えないまま新しいオミクロン株などと言うものが台頭してきてまた年を越そうとしています。
2022年は、是非とも世界中がHAPPYな1年になりますように!
謹賀新年

筆者プロフィール

こらっと

大阪生まれ。団体職員兼ライターです。
平日は年季の入った社会人としてまじめに勤務してます。
早いもので人生を四季に例えたら秋にかかる頃になり、経験値は高めと自負しています。
このブログがいきいき生きる処方へのきっかけになれば幸いです。

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info.koratwish@gmail.com


海外からの人材受け入れ団体職員として働いてます。
遡ると学生時代のアルバイトでアパレルショップの売り子から始まり、社会人となってから広告プロダクションでコピーライターとして働きました。
結婚・出産を経て、印刷会社のグラフィック作業員として入社。
社内異動により⇒画像・写真加工部⇒営業部(営業事務)⇒社内システム管理者と、いろんな部署を渡り歩きましたが、実母の介護のためフルタイムでは身動きが取れなくなり、パート雇用として人材受け入れ団体に時短勤務転職しました。

2019年実母が亡くなり、パートを続ける理由がなくなったため物足りなさを感じる毎日でしたが、年齢の壁など一顧だにせず(笑)再びフルタイムで働きたい!と就活し続けた結果、別の人材受け入れ団体に転職しました。
責任も増えましたが、やりがいも増えました。

デスクワーク経験が長く、Office関係の小ワザや裏ワザ、社会人としての経験を共有できれば幸いです。

家族構成は夫がひとり、子どもがひとり
キジ猫のオス、サバ猫のメスの5人家族です。

趣味は、読書、語学学習、ホームページ制作などなど
好奇心が芽生えたら、とにかく行動、なんでもやってみます。

猫のフォルムがとにかく大好きで、
神が創造した生物の中で一番の傑作だと思ってます。
ちなみに「こらっと(korat)」は
タイ王国のコラット地方を起源とする
幸福と繁栄をもたらす猫の総称です。




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似顔絵は、「似顔絵メーカー」で作成しました。