そろそろカビのシーズンの到来ですね。
あなたの家ではお風呂の床や壁に変なピンク色の汚れが出ていませんか。
我が家はマメにお掃除して、お風呂上りは必ずサーキュレーターを回して乾燥させているのに、気づくとやっぱり発見してしまうピンク汚れ。
このピンク色の汚れの正体はいったい何なのでしょうか。
今回はお風呂に出てくるこのしつこいピンク汚れについて探ってみたいと思います。



カビだらけのお風呂場はイヤダ

体の汚れを落とすため、または疲れた体を癒すためにはいるお風呂は本当に気持ちがいいですよね。
しかしさっぱりしたと思いきや、この季節特に気になるのは湿気とカビ。

我が家でも毎日の入浴後に、すかさずサーキュレーターを回し、シャンプーやボディソープについた水滴も乾いたタオルでぐるりとふき取り、床も水が溜まらないように拭くようにしています。

お風呂でよく見かけるのは黒色とピンク色の汚れです。
マメにお風呂の手入れをすると、確かに黒色の汚れは出てきませんが、お風呂場の床や壁に、ピンクっぽいシミのようなものが現れるのです。
これもやっぱり「カビ」なのでしょうか?

気になって調べてみました。

黒色の汚れは、黒色系のカビの増殖が原因なのだそう。
一方、ピンク色の汚れはカビではなく細菌の増殖によるようです。
鮮やかなベージュピンクの色彩に、見つけた時には気味が悪いと感じる人も多いと思いますが、その実態は何なのでしょうか。
カビと細菌の違いはどこにあるのかというと、「カビ」も「細菌」も大きくは微生物のくくりになるものの、立ち位置はずいぶん違うようです。
実はカビと細菌のどちらが先に地球上に現れたかというと、細菌の方がカビよりも30億年ほど早く登場したといわれています。
言い換えれば「細菌」が30億年もの時間をかけて「進化」した先に「カビ」があるのです。

カビは多細胞生物ですが、細菌は単細胞生物というのが、まず決定的な違いです。
大きさは、カビが2〜10μm(マイクロメートル)、細菌が0.5〜5μmとあまり差はありません。

では、さらにピンク色の汚れに迫ってみます。




ピンク色の正体→メチロバクテリウム

お風呂場にしばしば現れるピンクっぽいヌメり汚れ。
その大半を占めるピンク色の正体はピンクステイン(染み)やピンクスライムと呼ばれることもある「メチロバクテリウム」という細菌の一種です。
どうしてこんな気味悪いものが、我が家のお風呂場に現れてしまうのでしょうか。

実は「メチロバクテリウム」自体は、特に珍しい生き物ではありません。
おふろ場以外でも、洗面所やキッチンなどで、水道の蛇口周辺、シンクの排水口で見かけたり、トイレの便器のいわゆるサボったリングとして現れたり、また歯磨き用のコップや歯ブラシ立て、ペットの水入れなどでも見かけたことがあるのではないでしょうか。

「水アカ」や「赤カビ」などと、ざっくり呼ばれていたこのピンク汚れは、実は「メチロバクテリウム」による汚れだったのです。
ピンク色に見えるのは、細胞外膜にスピロキサンチンやカロテノイド酸などのカロテノイドを合成・蓄積するためで、よく見かけるものだけに発生条件はありふれています。
3大条件は「水分」「栄養」「温度」なので、ほぼカビと被っていますが、カビと決定的に異なるのが、非常に乾燥に強いという特徴です。

家庭での水周り箇所では、栄養源となる微量な皮脂や垢タンパク質などを含んだ水が日常的に発生します。
温度に関しては、近年の住宅断熱性能の向上に伴い、細菌の増殖に適した環境が季節を問わず整っていると言えますし、なかなか発生を防ぐためには困難を伴うと言えるでしょう。

ピンク汚れのヌメリが乾燥から細胞をガードしながら、ピンク色に見せている細胞内の色素「カロテノイド」が細胞自体を強化して守っていると言われています。
さらに、一般的な洗剤を始め、カビすら殺す塩素系薬剤やそのほかの薬剤に対しても大変強力なのです。
「カビ」を退治したお風呂場に「ピンク汚れ」だけが発生するのもある意味理屈にあっているのですが、やっぱり、何とかしたいと思うのが真情です。





「ピンク汚れ」は、こう落とせ!

この「メチロバクテリウム」は、60度以上の加熱処理をすることによって高度な殺菌効果が認められています。
同じコップでも、歯磨きコップにピンク汚れは現れますが、熱いコーヒーなど入れるマグカップなどには現れないのは、この点によるものだと思われます。
もしかすると60度以上のお湯でお風呂場を洗えば殺菌できるかもしれませんが、やけどの恐れもあるので、あまり現実的ではないですね。

近年では、カロテノイドが脂質の一種であるとのことから、ペパーミントなどのハーブから抽出した植物精油のメチロバクテリウム属細菌への抗菌効果やカチオン性の浴室洗浄剤を利用した殺菌効果の評価などが行われ、有効であるとわかってきています。
また、ピンク汚れに対応した除菌剤が配合された市販の浴室用洗剤を利用するという方法もあります。

実験によって、ある種の界面活性剤とアルコールを加えた洗剤の効果が認められたことから、日常のお風呂掃除をこの洗剤で行うことで、除菌され、ピンク汚れの発生が抑制されるようになるということです。
浴室の床や排水溝からは、メチロバクテリウム以外の細菌(大腸菌や黄色ブドウ球菌、緑膿菌)なども検出されていますが、この除菌剤はこれらに対しての効果も発揮するそうです。
カビ対策はしているのに、なんとなく汚れが気になるお風呂場に悩んでいる方は、こういった洗浄剤を取り入れるのもピンクモンスターをやっつける一つの方法ではないかと思われます。





まとめ

今回の記事はお役に立ちましたでしょうか。

私は長らく、このピンク色の汚れはカビだと思っていました。
定期的にカビキラーをするのに、黒カビは退治できてもピンクモンスターは退治できないのが不思議でした。
今回、ピンクモンスターはカビではなく細菌(バクテリア)だということがわかったので、これからはカビキラーではなく、ピンクモンスターを退治するためのお掃除方法に変えていこうと思っています。


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筆者プロフィール

こらっと

大阪生まれ。団体職員兼ライターです。
平日は年季の入った社会人としてまじめに勤務してます。
早いもので人生を四季に例えたら秋にかかる頃になり、経験値は高めと自負しています。
このブログがいきいき生きる処方へのきっかけになれば幸いです。

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info.koratwish@gmail.com


海外からの人材受け入れ団体職員として働いてます。
遡ると学生時代のアルバイトでアパレルショップの売り子から始まり、社会人となってから広告プロダクションでコピーライターとして働きました。
結婚・出産を経て、印刷会社のグラフィック作業員として入社。
社内異動により⇒画像・写真加工部⇒営業部(営業事務)⇒社内システム管理者と、いろんな部署を渡り歩きましたが、実母の介護のためフルタイムでは身動きが取れなくなり、パート雇用として人材受け入れ団体に時短勤務転職しました。

2019年実母が亡くなり、パートを続ける理由がなくなったため物足りなさを感じる毎日でしたが、年齢の壁など一顧だにせず(笑)再びフルタイムで働きたい!と就活し続けた結果、別の人材受け入れ団体に転職しました。
責任も増えましたが、やりがいも増えました。

デスクワーク経験が長く、Office関係の小ワザや裏ワザ、社会人としての経験を共有できれば幸いです。

家族構成は夫がひとり、子どもがひとり
キジ猫のオス、サバ猫のメスの5人家族です。

趣味は、読書、語学学習、ホームページ制作などなど
好奇心が芽生えたら、とにかく行動、なんでもやってみます。

猫のフォルムがとにかく大好きで、
神が創造した生物の中で一番の傑作だと思ってます。
ちなみに「こらっと(korat)」は
タイ王国のコラット地方を起源とする
幸福と繁栄をもたらす猫の総称です。




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