前回は、不安は自分ではどうすることもできないのだ、と思い込んでいた状態から、V・E・フランクルの創始したロゴセラピーの学びによって気づいたことをお話ししました。
今回はその続きとして、昔の私と同じように現在悩まれている方へ、不安を乗り越えるための具体的な4つの「ステップ」をご紹介したいと思います。




「自覚のある意識」の体験を得る


前回もご紹介しましたが、自分を覆っている不安を見続けていると、いつまでたってもそこから逃れることができません。
自分の不安のノイズからは距離を置き、不安になっている自分の状況を俯瞰できる「自覚のある意識」を獲得することが大切です。
繰り返しになりますが、「自覚のある意識」を体験するための方法を再度ご紹介します。
この体験を得て「自覚のある意識」を利用して不安を取り除くステップに移ります。

シンプルな方法なので、リラックスして試していただければと思います。

目を閉じて、2分間自分の思考に意識を集中し、それを観察する。

2分たったら目を開けて、どんな思考だったかを振り返ってみます。
「このブログが本当に私の役に立つのかを考えていた」「夕飯を何にしようと考えていた」「今朝ゴミを出し忘れたことを思い出た」など。

次に、この質問に答えてください。

「あなたの思考を観察していたのは、誰、あるいは何でしたか?」

思考は、自分を見ることはできません。
心は、自分を観察することはできません。

あなたの思考を観察して言葉にできたのは、思考でも心でもない何かが存在したからです。
つまり、そこにはあなたの知らない側面が存在しているのです。

あなたの思考を観察していた「もうひとつの側面」こそが、あなたの「自覚のある意識」です。


頭や心の中のノイズが、すべて自分自身の現実だと考えてしまうと、閉じた負のループにはまり、抜け出せなくなってしまい、傷のついたCDのように、同じところを何度も何度も繰り返すしかなくなり、それ以外の選択肢はないように見えてしまいます。

しかし、それ以外の選択だってできるはずなのです。

あなたが「思考を俯瞰できる自覚のある意識」に気づいたその瞬間、今までの負の思考を遮断して、状況を描き直す力をもてるようになります。





不安を断つ方法


具体的に不安を断つ方法は、「ファクトvsフィクション(事実と虚構)エクササイズ」と呼ばれる方法です。
この方法は、自覚のある意識を利用して、自覚のある意識を強化し、漠然とした未来への不安を断ち、心の方向性を前向きに変えることができます。

人生において1度も不安を経験しない人はいないでしょう。
不安を抱えるたびに、これらを効果的に使えるよう練習して、何度でも繰り返すことで、より大きな効果が得られるようになります。

心の中にある恐怖や不安を感じたら、ノートやメモ帳に以下のステップに従いながら書きつけていきます。





具体的な4つのステップ


ステップ1

空欄を埋めてください。

「今、私が特に恐怖または不安を感じているのは、__です」。

空欄を埋めるにあたって、今、あなたの頭の中にある、この不安をもたらしているのは、どんな想像が心に浮かんだからかを、焦点を絞って具体的な描写をしてください。
できるだけ詳細に、頭の中を巡っている、すべての思考に対する答えを書き出しましょう。


ステップ2

次に、それを分析していきます。

先ほどの記述に関する絶対的な事実を書き出して自分に正直になってください。
たとえば、「今、私が特に不安を感じているのは、仕事がなく失業中であること、希望するようないい仕事を見つけられないことを恐れています。 早く仕事を見つけないと経歴に穴が開くし、経済的にも生活ができなくなるのではないかと心配です」と書いたなら、この記述における絶対的な事実とは、「現時点で失業中である」ことだけです。
そのほかはあなたが作り上げた想像で、すべて事実ではありません。


ステップ3

それでは、ステップ1.で書いた内容のうち、ステップ2.で判明した絶対的な事実を除いたもの、事実の上に重ねていたあなたの想像した解釈を書き出してください。
これから起こるかもしれないという予測、事実から派生してあなたが考え出した「ストーリー」などです。
それこそが、あなたが心の中に閉じ込めていた恐怖や不安のもとなのです。


ステップ4

ファクト(事実)とフィクション(虚構)を分離したことで、現実と勝手な想像を見分けられるようになりました。
これで、辛い事実から心が予想することは、自分のためにならない恐怖や不安の原因になることがわかったと思います。

今はまだ事実ではなくただの想像であっても、悲観的なことが今後起こる可能性は非常に高いことは間違いないじゃないか、と主張したくなるかもしれません。
でも、それこそが問題なのです。

どれだけつらい事実を目の当たりにしていても、未来の可能性は無限にあります。
心が予想することは、自分にとってポジティブなものでもよいのではないでしょうか。
自分のためにならないフィクション(虚構)は、あまりにも多すぎるのでいちいち気にしていたら、打ちのめされてしまうでしょう。

今、あなたの心は、自分を殻に閉じ込めるシナリオを選び、不安のサイクルをグルグル繰り返しています。
ポジティブな選択ができる状況でも、心はネガティブな面を見てしまうのです。
それは、あらゆる可能性に悪影響を与えます。
この状況でこそ、あなたの心にリーダーシップを与え、パワフルになるための思考パターンを生み出すようにするのです。

あなたの心に新しいことを教えるときなのです。
「自覚のある意識」を利用して、この状況であなたが選択できるあらゆるポジティブな考えをを書き出してください。
そうすることで、前向きな思考を生み出し、新しい未来予想を描くことができるでしょう。
不安であふれていたネガティブストーリーに、新しいポジティブストーリーを上書きするのです。





まとめ

今回の記事はお役に立ちましたでしょうか。

人間の心は目の前にある辛い事実から、自分のためにならない恐怖や不安の未来を勝手に想像してしまいます。
それはただの想像であるにもかかわらず、間違いなくきっと起こるに違いないと思い込み、その悪い想像が事実になったとして、またその先にある悪い想像を繰り返し、無限のネガティブループに閉じ込められてしまうのです。
ファクト(事実)とフィクション(虚構)を分離して、自分の思考パターンを分析し、ポジティブな新しい視点でそれらを上書きしていくと、心に劇的に変化が起こり、今よりもっと自由に考えて行動することができるようになります。
※ロゴセラピーにおいては自分の辛い内面ばかりに焦点をあて、そこから離れることができないことを「過剰自己観察」、そこから俯瞰して自分の状況を客観的に見ることを「自己距離化」という用語を使います。

人間とは何か 実存的精神療法

筆者プロフィール

こらっと

大阪生まれ。団体職員兼ライターです。
平日は年季の入った社会人としてまじめに勤務してます。
早いもので人生を四季に例えたら秋にかかる頃になり、経験値は高めと自負しています。
このブログがいきいき生きる処方へのきっかけになれば幸いです。

お問合せはこちらで受け付けています。
info.koratwish@gmail.com


海外からの人材受け入れ団体職員として働いてます。
遡ると学生時代のアルバイトでアパレルショップの売り子から始まり、社会人となってから広告プロダクションでコピーライターとして働きました。
結婚・出産を経て、印刷会社のグラフィック作業員として入社。
社内異動により⇒画像・写真加工部⇒営業部(営業事務)⇒社内システム管理者と、いろんな部署を渡り歩きましたが、実母の介護のためフルタイムでは身動きが取れなくなり、パート雇用として人材受け入れ団体に時短勤務転職しました。

2019年実母が亡くなり、パートを続ける理由がなくなったため物足りなさを感じる毎日でしたが、年齢の壁など一顧だにせず(笑)再びフルタイムで働きたい!と就活し続けた結果、別の人材受け入れ団体に転職しました。
責任も増えましたが、やりがいも増えました。

デスクワーク経験が長く、Office関係の小ワザや裏ワザ、社会人としての経験を共有できれば幸いです。

家族構成は夫がひとり、子どもがひとり
キジ猫のオス、サバ猫のメスの5人家族です。

趣味は、読書、語学学習、ホームページ制作などなど
好奇心が芽生えたら、とにかく行動、なんでもやってみます。

猫のフォルムがとにかく大好きで、
神が創造した生物の中で一番の傑作だと思ってます。
ちなみに「こらっと(korat)」は
タイ王国のコラット地方を起源とする
幸福と繁栄をもたらす猫の総称です。




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似顔絵は、「似顔絵メーカー」で作成しました。