年齢を重ねることに抵抗はないけれど、健康で元気でいたい。
私もそういった「健康寿命」を維持するために頑張らないといけない年頃になりました。
「健康寿命」とは、介護を受けたり寝たきりになったりせず、日常生活を自立して送れる期間のことです。
2016年の統計では、男性が72.14歳、女性が74.79歳、2018年では男性が81.25歳、女性が87.32歳と公表されています。
近年、健康寿命が延びてはいるものの「平均寿命」から見ると、男性で約9年、女性で約13年も自立生活が出来ない期間があるということです。
自分らしく自立した生活を長く送るために、元気なうちから健康寿命を延ばす対策をたてておきましょう。



健康寿命と平均寿命


年を取ると身体の変化としてまず現れるのが筋力の低下です。
特に下半身の大腿四頭筋(太ももの前面にある大きな筋肉)から衰えていく言われています。
下半身の筋力が衰えると疲れやすくなったり、動くのが億劫になります。
それに伴って日常の活動量が減り、加齢による平衡感覚の低下や足の裏の感覚が鈍化するので、身体のバランスが不安定になりることで、高齢になると身体に変化が起こり、気づかないうちに歩行能力が低下していくのです。

「歩く」という動作は、脳の指令(信号)が神経を通って筋肉や骨、関節などの運動器に伝わって行われるので、その中のどれか1つでも支障をきたすと、身体をコントロールするのが難しくなり、思ったように歩けなくなってしまいます。

筋力低下を防ぐためには筋力トレーニングが有効ですが、高齢者にはハードな筋力トレーニングはリスクが高くおすすめできません。
高齢者にも無理なくできる運動で筋力低下予防をするためには、運動を続けることが大切です。
ウォーキングや軽い体操程度の運動でも、やり方を工夫して続けることで、筋力やバランス能力の低下を防ぎ、歩行能力を維持することが出来ます。




介護が必要になる原因

介護が必要になる原因は、以下のようになっています。

運動器の障害(関節・骨・筋肉・神経)25%
認知症 18%
脳血管疾患(脳卒中) 16.6%
高齢による衰弱 13.3%
骨折・転倒 12.1%
関節疾患 10.2%
心疾患(心臓病) 4.6%
パーキンソン病 3.1%
糖尿病 2.7%
悪性新生物(がん) 2.4%
脊髄損傷 2.3%
呼吸器疾患 2.2%
視覚・聴覚障害 1.3%
その他 8.2%
わからない/不詳 3.1%
厚生労働省「H28年厚生労働省国民生活基礎調査」より

高齢者が、要支援・要介護となる原因を見てみると、その約4分の1は運動器(関節、骨、筋肉、神経など)の障害によるものです。
ある日突然、脳卒中や病気になって要介護になることもありますが、加齢により筋力が徐々に衰えたり、関節や骨に支障があったりすると、つまずきや転倒につながり、【転倒→骨折→入院→要介護】に至る大きな原因になるのです。

高齢者の健康維持のためには歩行の量(歩数、時間)だけではなく、歩行の質(速度・歩き方)が大切だということも明らかになっています。
また、高齢者のADL(日常生活動作)の低下やフレイルの発症が、歩行速度の低下と密接に関与していると言われています。




おすすめの運動・体操

「健康年齢」を維持するために運動をはじめたいと思っている方におすすめなのは、負荷が少ない有酸素運動です。
日常生活の中に有酸素運動を取り入れることでさまざまなメリットがあります。
日常の過ごし方次第で、機能低下を抑制したり改善することができます。
高齢者はウォーキングなどの軽い運動でも骨格筋が大きくなり機能が改善することが明らかになっています。
また、筋肉や骨だけの機能改善だけでなく肺活量の増加など、運動をすることで体の機能が全体的に改善していきます。
有酸素運動は身体への負荷が軽く、高齢者でもはじめやすいのが大きなメリットです。
無理に体を動かすことなく、機能低下の予防に役立てるおすすめの有酸素運動をご紹介します。

1.ウォーキング

高齢者におすすめの有酸素運動の1つが、ウォーキングです。
特別な道具がいらず身体に大きな負荷がかからないため、日常生活で取り入れやすい運動です。
ただ、「ウォーキング=歩くだけ」ではないので注意しましょう。
正しい姿勢と方法で歩いてこそ、ウォーキングの効果は発揮されます。

【ウォーキングの手順】

1.準備運動をする
ウォーキングをはじめる前に、軽くストレッチをします。
準備運動は身体の筋肉全体をほぐしてケガ防止のために行うものですので、しっかり取り組んでください。

2.正しい姿勢でウォーキングをする
背筋を伸ばして、みぞおちから動かすように脚全体を使って踏み出します。
このとき、猫背にならない、あるいは背中が反りすぎないように注意しましょう。
脚の動きに合わせてひじも大きく振るようにすると背中の筋肉も刺激されて効果大です。

3.大股で20〜30分を目安に運動する
無理しない大股でいつもより速く歩くことを意識して、20〜30分ほどウォーキングしましょう。負荷は息切れがしない程度を心がけましょう。

4.クールダウン
ウォーキング後は、軽めのストレッチで体をクールダウンさせます。

2.ロングライフ体操

日常的に有酸素運動を取り入れるなら、「ロングライフ体操」もおすすめです。
「ロングライフ体操」は、有料老人ホーム「日本ロングライフ」の入居者向けに始まったサービスの一環ですが、YOUTUBEでも動画がアップされています。

ロングライフ体操動画

椅子に座った状態でもできるので、立ってバランスをとったり、動いたりすることが難しい方にもおすすめです。
屋内でできる体操なので、気温や天候に左右されず効果的に身体を動かすことができます。




まとめ

今回の記事はお役に立ちましたでしょうか。

「健康寿命」を考えて、運動をはじめたいと考えている高齢者には、ご紹介した負荷の軽いものから始めることをおすすめします。
有酸素運動は続けることが大切なので、まずは「毎日10分」、毎日が難しいのであれば「週に3回」など、無理のない範囲でゆるい目標設定を置いてスタートしてみましょう。
はじめに設定した目標に慣れて物足りなくなってきたら、目標設定を徐々に上げていけば大丈夫です。

筆者プロフィール


大阪生まれ。団体職員兼ライターです。
平日は年季の入った社会人としてまじめに勤務してます。
早いもので人生を四季に例えたら秋にかかる頃になり、経験値は高めと自負しています。
今まで培ったいきいき生きる術(すべ)をお伝えできれば幸いです。

お問合せはこちらで受け付けています。
info.koratwish@gmail.com


海外からの人材受け入れ団体職員として働いてます。
遡ると学生時代のアルバイトでアパレルショップの売り子から始まり、社会人となってから広告プロダクションでコピーライターとして働きました。
結婚・出産を経て、印刷会社のグラフィック作業員として入社。
社内異動により⇒画像・写真加工部⇒営業部(営業事務)⇒社内システム管理者と、いろんな部署を渡り歩きましたが、実母の介護のためフルタイムでは身動きが取れなくなり、パート雇用として人材受け入れ団体に時短勤務転職しました。

2019年実母が亡くなり、パートを続ける理由がなくなったため物足りなさを感じる毎日でしたが、年齢の壁など一顧だにせず(笑)再びフルタイムで働きたい!と就活し続けた結果、別の人材受け入れ団体に転職しました。
責任も増えましたが、やりがいも増えました。

デスクワーク経験が長く、Office関係の小ワザや裏ワザ、社会人としての経験を共有できれば幸いです。

家族構成は夫がひとり、子どもがひとり
キジ猫のオス、サバ猫のメスの5人家族です。

趣味は、読書、語学学習、ホームページ制作などなど
好奇心が芽生えたら、とにかく行動、なんでもやってみます。

猫のフォルムがとにかく大好きで、
神が創造した生物の中で一番の傑作だと思ってます。
ちなみに「こらっと(korat)」は
タイ王国のコラット地方を起源とする
幸福と繁栄をもたらす猫の総称です。




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