「フレイル」とは、要介護状態になる一歩手前の「弱っている状態」のことです。
最近よく耳にするようになった言葉ですが、要介護状態になったあとに回復しようとするよりも、その一歩手前で気付いて対策をとれば効率よく回復でき、回復の幅も大きくなります。
そのため厚生労働省が後押しして、各自治体で取り組んでいるのが「フレイル予防事業」です。
この事業のなかでは、フレイルサポーターの養成、フレイルチェックの実施、結果を踏まえた対策のレクチャーなどが行われています。
今回は、このフレイル予防事業に注目して掘り下げていきたいと思います。




「フレイル」とは


加齢に伴い身体の機能低下が進み、弱ってしまっている状態のことを「フレイル」と言います。
そのままほおっておくと「要介護」の状態に進んでしまう可能性があります。
「フレイル」の要因としては、栄養不足、筋肉量や筋力の低下=サルコペニアなどが挙げられます。
サルコペニアによって運動量や活動量が減ることにより、食欲が落ちて低栄養に陥ります。
それによってさらに体力が落ちていき、サルコペニアが進行するという負のスパイラルが進むことで、次第に要介護状態に近づいていってしまうのです。

日本において国民の4人に1人が75歳以上の後期高齢者になり、医療や介護の問題が噴出すると予想されているのが「2025年問題」です。
この問題への対策として国が重要視しているのが「フレイル予防」です。
2016年の閣議で、一億総活躍プランのなかにフレイル対策の全国展開を織り込むことが決定されました。

活動のおもな担い手は、「フレイルサポーター」「フレイルトレーナー」と呼ばれる人たち。
「フレイルトレーナー」は選ばれた地域の専門職(理学療法士など)で、フレイルサポーター養成講座で講師を務め、興味のある方ならどなたでも、「フレイルサポーター養成研修」を受けてフレイルサポーターになることができます。
フレイルサポーターの役割は、その地域の加齢に伴い身体の機能低下が進行していると思われる高齢者を中心に「フレイルチェック」を実施すること。
「フレイルチェック」を受けたい希望者を募り、さまざまなテストや測定、質問票への回答を行ったあと、最後にチェックの結果説明と、生活の上で気をつけることなどがレクチャーされます。
活動は基本的にボランティアで、地域のコミュニティ交流をかねて和気あいあいとした雰囲気で行われます。




フレイルのセルフチェック法

「フレイル」の状態なのかどうかを、簡易的にチェックする方法があるのでここでご紹介しておきます。

「フレイル」状態をチェック!

当てはまるものにチェックを入れてみましょう
1.減量しているわけではないのに、ここ半年で2〜3キロ以上体重が減った
2.以前と比べて歩くのが遅くなった気がする(1秒あたり1m未満)
3.握力が低下した(男性で26キロ未満、女性で17キロ未満)
4.定期的な運動・スポーツをしていない
5.5分前のことが思い出せない
6.(ここ2週間)わけもなく疲れた感じがする

J-CHS基準より


4個以上当てはまった人は「フレイル」、1〜3個当てはまった人はフレイルの前段階である「プレフレイル」の可能性があることを目安にしてください。

もう一つ、フレイルと関係の深いサルコペニアの危険度チェック法の「指輪っかテスト」もご紹介しておきます。
両手の人差し指同士と、親指同士をくっつけて輪をつくり、利き足でない方のふくらはぎの一番太い部分を囲んで、すき間ができるようならサルコペニアの危険度が高く筋力の衰えが進んでいる可能性があります。
どちらもあくまで目安ですので、これだけで決めることはできませんが、気になることがあるときは医療機関の受診をおすすめします。




コロナ禍での予防、傾向と対策

フレイルチェックは一度きりで終わらせないことが大切です。
定期的にチェックを繰り返し、そのときの状態を確認していくことが大切です。
そのほか75歳以上が年に1回受けることができる「後期高齢者健康診査」では、2020年度から問診の項目が見直され、フレイルに関する15項目の質問が盛り込まれました。

母の生きている時からこの項目が盛り込まれていたら筋力の衰えをもっと早く発見できて、歩けなくなるまでもう少し時間を伸ばせたかもしれないと思うと今でも残念に思います。
でもフレイル予備軍の高齢者を早めに見つけ出して個別指導や医療機関の受診につなげることができ、元気に自分の意思でいきいきと生きていく環境が少しずつ充実していることはとても喜ばしいことですね。

厚生労働省のホームページに掲載されている

[後期高齢者に対するフレイル関係の質問票の解説と留意事項]

は、個人のおうちでも役立つと思いますので参考にしてください。

日本の政府がフレイル予防事業に力を入れのには、健康な高齢者を増やすことで膨らみ続ける社会保障費をなんとか抑えようという狙いがあります。
早期にフレイル対策に取り組み始めた自治体では、すでに要介護状態や死亡する高齢者の割合が大きく減少するなどの目に見える成果を出しているところもあります。
しかし今年は新型コロナウイルスの影響で、高齢者が外出する機会が激減してしまいました。
家のなかに引きこもり誰とも会わない生活は、運動量や活動量が減りフレイルを招きやすい状況になります。
地域でのフレイルチェックや後期高齢者健康診査も、感染予防の観点から密を避けるために中止になることが相次ぎました。

フレイルの予防には、「栄養」「社会活動」「運動」の3つが重要な要素です。
3食きちんと食べる、人の少ない公園を散歩する、密を避けつつ買い物に出かける、友人や家族と電話やウェブで話すなど、コロナ禍でも工夫次第でできることはたくさんあります。
どんな状況でも頭をフレキシブルに働かせてフレイル対策に取り組みたいものですね。



まとめ

今回の記事はお役に立ちましたでしょうか。

厚生労働省のホームページからは、「フレイル」のことをわかりやすく解説したパンフレットが無料でダウンロードできます。

⇒パンフレット「食べて元気にフレイル予防」



もっと詳しく知りたい方は、動画も用意されています。

⇒「フレイル予防」啓発動画(2分30秒)



よかったらこちらも参考にしてみてくださいね。

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筆者プロフィール

こらっと

大阪生まれ。団体職員兼ライターです。
平日は年季の入った社会人としてまじめに勤務してます。
早いもので人生を四季に例えたら秋にかかる頃になり、経験値は高めと自負しています。
このブログがいきいき生きる処方へのきっかけになれば幸いです。

お問合せはこちらで受け付けています。
info.koratwish@gmail.com


海外からの人材受け入れ団体職員として働いてます。
遡ると学生時代のアルバイトでアパレルショップの売り子から始まり、社会人となってから広告プロダクションでコピーライターとして働きました。
結婚・出産を経て、印刷会社のグラフィック作業員として入社。
社内異動により⇒画像・写真加工部⇒営業部(営業事務)⇒社内システム管理者と、いろんな部署を渡り歩きましたが、実母の介護のためフルタイムでは身動きが取れなくなり、パート雇用として人材受け入れ団体に時短勤務転職しました。

2019年実母が亡くなり、パートを続ける理由がなくなったため物足りなさを感じる毎日でしたが、年齢の壁など一顧だにせず(笑)再びフルタイムで働きたい!と就活し続けた結果、別の人材受け入れ団体に転職しました。
責任も増えましたが、やりがいも増えました。

デスクワーク経験が長く、Office関係の小ワザや裏ワザ、社会人としての経験を共有できれば幸いです。

家族構成は夫がひとり、子どもがひとり
キジ猫のオス、サバ猫のメスの5人家族です。

趣味は、読書、語学学習、ホームページ制作などなど
好奇心が芽生えたら、とにかく行動、なんでもやってみます。

猫のフォルムがとにかく大好きで、
神が創造した生物の中で一番の傑作だと思ってます。
ちなみに「こらっと(korat)」は
タイ王国のコラット地方を起源とする
幸福と繁栄をもたらす猫の総称です。




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